◆長期的資金計画を考える |
「今手持ちの100万円を来年までに150万円にしたい!」
そんなことができるなら、誰もが希望します。もちろん絶対不可能なことではないかもしれませんが、50%の利益を上げるということは、もしかしたら元金を失くす、それ以上マイナスが出るくらいの損を出す可能性もあります。
運用のリスクは「トレードオフ」といって、利益とリスクは相反します。利益の高いものは、その分リスクも高くなり、リスクの低いものは、利益も低くなります。人生設計をたてて、老後資金など長期的資金づくりをする場合、大きなリスクを冒すのではなく、できるだけ安定性のある投資で、「長期」という時間を味方につけて、資産を増やしていきます。
とはいえ、まだ人生前半の若い時期には、若干のリスクをとることも考えておきたいものです。これは個人の考え方によりますから、ルールではありません。大切なのは、分散(対象物、時間など)をすることです。 |
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下のグラフは、1000万円の元本を1年ごとの複利で運用した場合の20年間の推移です(税金は考慮していない概算です)。
タンスにしまいこんでおいたら、1000万円は1000万円のままです。しかし、複利運用することで、金利で生じたお金にもまた金利がつきますから、長い目でみたら大きく増えていきます。
グラフでは、0%、3%、5%、7%の表示ですが、たとえば1%で20年間運用したら、約1220万円となり、220万円の利益になります(税込)
100万円の元金なら、単位を一つ落とせばいいのです。 |
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次に「積立」を見てみましょう。下のグラフは、30歳、40歳、50歳それぞれの年から60歳になるまで積立を始めた場合の例です。それぞれの積立金額は異なりますが、いずれも総額は、1080万円で同じ。3%複利という条件も同じの場合、60歳時の受け取り金額はこんなに差がついているのです。 |
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